Q.411
わかめを食べると髪は増えるのですか? |
2016.01.10 |
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わかめや昆布などの海草類は、髪が増える、髪に良いと昔から言われていますね。カウンセリングでもよく「わかめを食べたら髪が生えてきますか」と聞かれます。
それだけを食べて髪がふさふさになる食べ物というのはありませんが、
栄養は相互作用ですので、色々なものをバランス良く食べてその上で代謝、消化や循環などの身体に注目すると、それぞれの食べ物の役割というのが見えてきます。
わかめや昆布の成分には、代謝の活性や血液の流れをスムーズにするはたらきがあります。間接的にそれが髪が増える一役を担うとも、考えることができます。
ヨウ素
わかめや昆布は、ミネラル類を豊富に含んでいます。
代謝を促す甲状腺ホルモンの原料である「ヨウ素」もそのひとつ。
髪も肌も新陳代謝が正常に行われることで作り出されますので、代謝活性に関わるヨウ素は肌と髪の健康にも大切な成分であると言えるでしょう。
ヨウ素はわかめよりも昆布に多く含まれているそうですが、日本人の食生活ではお味噌汁の昆布出汁や少量の海草類で充分に摂取できるものとされ、普段の食事で不足することはほとんどないとされています。
積極的に摂る必要はないですが、昆布だしのお味噌汁を飲む機会もないし、海草類を摂っていないと考えられる場合は、食事にわかめや昆布などを取り入れても良いでしょう。
※ヨウ素をサプリメントなどで摂る必要はありません、過剰摂取に注意しましょう。
アルギン酸
昆布やわかめにぬるぬるとした粘膜がありますが、これは海藻特有の成分がたくさん含まれています。中でも有用なのが「アルギン酸」。
「アルギン酸」は血圧の調整や解毒作用が期待されますので血の質が良くなることも「髪に良い」といわれる理由のひとつかと思われます。
アルギン酸は腸内で余分な塩分やカリウムを身体の外に運び出すはたらきをしてくれます。
また、体内に取り込まれた汚染物質を排出させるのにもアルギン酸が作用してくれることが報告されています。
熱に弱いとされていますので、とろろ昆布など、加熱しないものから摂る方が効率的に摂取できると思います。
わかめ、昆布は日本人にとって昔から身近な食材でした。
和食の食材で、昔からよく一緒に食べられているものというのは栄養学から言っても優れていると言えます。
たとえば…
同じ海草類のひじきを例にとりますと、「ひじきの煮付け」。
ひじきに含まれるヨウ素や鉄も、ビタミンや、たんぱく質といっしょに摂ることで栄養素を相互的に活用できます。
だから、ひじきの煮付けに大豆やにんじんが入っていることは美味しいだけでなく、昔の人が体感的に健康に良いと気づいていたのではないかと考えられます。
わかめや昆布も、お味噌汁の大豆やお豆腐と一緒に摂ったりしますね。
こうして副菜の一部として味を引き立たせてくれながら、身体の中でも陰ながら他の食材を「サポート」してくれているのですね。
本日の育毛ポイント!
わかめや昆布は髪にも影響のある他の栄養素の活用をサポートする成分を含んでいます。積極的にとる必要はありませんが、足りていない時には意識をして取り入れてみましょう。